思いやる

ものを読む力は、思いやりにも深い関係を持っていると思う。
「おもいやり」って、「思い」を相手の方に「やる(むける)」から「思いやり」っていうんじゃないだろうか。ってことは、優しさとかそんなの以前に、相手が今どんな事を考えているかとか、何を期待しているかとか、そんなことを考える事が、つまり相手の視点から物事を考える事を「おもいやる」っていうのじゃないのか?
相手の表情、言葉遣い、口調、身振り手振り、これまでのやりとり、その他突き詰めてしまえば今までの自分の人生において蓄積されてきた経験の全てを総動員して、相手の立場に近づいていく。それで可能な限り相手の思考にシンクロすることが、思いやる事だとしよう。
相手が望んでいると思わしき事をしてやることがほとんどだから、思いやりのある子は何となく優しい子と同義っぽく使われている気がする。でも、相手が何を期待しているか分かれば、それと正反対の事をしてやることもできるわけで、それを意図的にしている人も、この捉え方からいけば、思いやる能力のある子になってしまうんだなあ。
話がそれた。
とにかく、思いやる能力を得るためには、読解力が必要だと思うわけですよ。それは、今さっき書いたけど、相手の細かい表情の変化とか、口調とか、一挙手一投足を読んで、相手がどんなこと考えてるのか推測する。そういったことが思いやりに関わっていると思うからなんだけど。この「相手を読む能力」ってのがすごい影響してくると思うんだよね。
これがないと、いくら相手の事を考えて、良かれと思ってしたことでも、向こうに取っちゃあ全然嬉しくなくて、むしろ腹立たしいことで、氏ねって思われたりとかもするかもしれん。
またそれた。
とにかく、この相手を読む能力。どうやったら身につくんだろう。
熟考してる隙なんてない、相手とは絶え間なく会話のやりとりをしなければならない。
もしかしたら二人同時に相手をしなければならないかもしれない。ぼ〜ってしてるかもしれない。裏の裏を読んで逆にまちがえちゃうかも。酔っ払っているかもしれない。どうしようもなく眠たいかもしれない。めちゃくちゃへこんでいてそれどころじゃないかもしれない。嬉しさ絶頂で舞い上がっててしょんべんちびりそうになってるかもしれない。そんなときに、どうすれば相手の視点にシンクロして思考できるだろう。せめて相手に嫌な思いをさせないようにするにはどうしたらいい。
最近の課題。
俺は、自分の言いたい事にとらわれすぎてしまって、相手の事を考えているつもりだけど、それが本当はただ自分の意見の正当化になっちゃってるって場合が多いかなあ。ほんとに相手の事を考えてる「つもり」になっちゃってるってことだね。ここはいつまでたってもほんとに進歩の見られない部分やわ。

「我が強い」言われ続けて干支2周。

みたいな。上手く五・七・五にできたので今日はこれまで。